さて、用意するものは頭。これだけです。

さて、用意するものは頭。これだけです。まず、自分の悪口を直接言われているところを想像します。その悪口は、見当違いというほどではありませんが、的が少しずれた指摘です。ですが一度言われれば、次はこちらの攻撃です。「全くの見当違いですね。私はこうなのです。」さらに続けて、「あなたってこうですよね(笑)。この前こうしたときもこうでしたよね。こういう風に思ってるんですか?あなたはいつもこうで、傍から見るとこんなのですよ。」さて、攻撃開始だと言わんばかりに相手の隅々まで攻撃します。日頃不満に思っていることを気にせず構わずずばずばと言います。さて、どうでしょう。気分は晴れますでしょうか。晴れません。

さて、用意するのはまたもや頭。これだけです。まず、周りを見渡し、ものを一つ取り上げます。教科書でも、人形でも、テレビに映っている自動販売機でもかまいません。それを頭の中で膨らませます。教科書を使う場面を想像し、教科書を全て覚えきってから燃やそうかと考えてもよいでしょう。人形が動きだし、あなたを殺そうとするシーンでもよいでしょう。自動販売機の釣銭口から中へ侵入し、ジュースを奪うことを思いめぐらせてもよいでしょう。全ては想像です。何をしてもかまいません。そうやって一つの物語を作ります。ハッピーエンドで終わらなくてもよいでしょう。バッドエンドで終わらなくてもよいでしょう。どっちつかずの尻切れトンボでもよいでしょう。物語は終わらず、未完でもよいでしょう。全てはあなたの自由です。頭の中の出来事ですからね。さて、それを文字にしてみましょう。携帯で打ってもかまいません。パソコンでカタカタとタイプしてもかまいません。ノートに鉛筆で文字を書いてもかまいません。さてさてどうでしょう。頭では流れるように物語は進むのに、文字にするとなるとなかなかうまくいきません。情景が伝わるように書けなくて、言い回しをどうすればいいのかがわからなくて、イライラしてきませんか?そういうものです。

さて、用意するのもやっぱり頭。これだけです。それで色んな事を考えてみましょう。どうです?考えるのは楽しいことです。