私と彼女、どっちが大切なの!

「私と彼女、どっちが大切なの!」
「それは世間的に見て、ということだろうか。それとも俺個人としての見解だろうか。世間的に見るとなら、君と彼女に優劣をつけることはできない。人は平等だなどと綺麗事をいうつもりなんてないが、君たちは共に学生だ。世間は君も彼女も同じように扱うだろう。君は、俺個人としてどちらが大切かを聞きたいのだろうか。確かに俺は君と恋人として数か月付き合っている。そして彼女はつい一週間前に知り合い一夜遊んだだけだ。時間的に見れば君との付き合いは彼女とは比べ物にならない。しかし、長く付き合った分君の嫌なところも見えてくる。もちろん良い面も見えたさ。でも見えてきたのは嫌な面の方が多いだろう。それは当たり前かもしれない。人は良い面を見せ、嫌な面を隠そうとするからね。隠れていたものは嫌なことの方が多いさ。そういう点では正直、君より彼女の方に気が向いているかもしれない。しかしだ。君の嫌な面がたくさん見えたように、これから彼女と付き合っていく上で俺は彼女の嫌な面を見ていくことになるだろう。現時点では俺は君より彼女のことが好きだが、将来君と彼女は同じくらいの価値となるだろう。そういう点を見れば、君は挽回のチャンスがあるってことだね!」
「別れましょう」